イングリッシュウイスキーの急成長と「GI(地理的表示保護)」取得への動き
概要:
スコッチやアイリッシュに次ぐ存在として、
「イングリッシュウイスキー(イングランド産ウイスキー)」の市場が急速に拡大している。
現在、イングランド国内には70もの蒸溜所が稼働しており、
世界的な品評会で最高賞を受賞する銘柄も誕生。
これを受け、イングリッシュウイスキー業界は現在、
ブランド価値と品質を法的に守るための「GI(地理的表示保護)」の取得に向けて動いている。
「GI(地理的表示保護)」とは、
地域ならではの気候や地形、伝統的な製法などによって高い品質や評価が確立されている
農林水産物・食品・お酒のブランドを守る国の保護制度こと。
消費者は安心して本物の特産品を購入でき、
生産者は模倣品からブランドを守り付加価値を高めることができる仕組みです。
たしか、2022年頃から申請していたはず。
正直、「まだやってたんかい!」って感じですね笑
スコットランド側が「シングルモルト」の呼称基準(定義)について
意義を申し立てているんですよね。
両者の主張のまとめ
イングランド側(イングリッシュ ウイスキー ギルド:EWG)の主張
- 独自の定義の確立:
イングリッシュウイスキーを法的に定義し、その品質とブランドを保護することを目指している。 - 「シングルモルト」の柔軟な定義:
「蒸留」を一箇所の蒸留所で行えば、その前段階である糖化や発酵(ウォッシュの製造)を外部の醸造所などに委託することを認めるべきだと主張。 - 原料への厳格なこだわり:
すべての穀物は英国産、水はイングランド産に限定するという、スコッチ(原料の産地規定はない)よりも厳しい基準を提案。 - 正当性の強調:
この提案は米国やEU、ウェールズのGIとも整合性が取れており、イングランド独自の歴史を反映したものであると主張。
スコットランド側(スコッチウイスキー協会:SWAおよびスコットランド政府)の主張
- 「シングルモルト」定義への反対:
シングルモルトと名乗るためには、一つの蒸留所内で糖化・発酵から蒸留までの「すべての工程」を行うべきであり、イングランドの提案はこれまでの国際的な評判と矛盾すると主張。 - ブランド毀損への懸念:
イングランドの提案する「緩いルール」が認められれば、長年築き上げてきた「シングルモルト」という最高峰ブランドの威厳と信頼が世界中で失墜し、スコッチ産業に悪影響を及ぼすと反発している。
後発ゆえに新たな基準で差別化を図りたいイングランド側と
先行者としての既得権益と参入障壁を守りたいスコットランド側。
そこに両国の歴史的背景が絡んでいるって感じですかね。
確かにGI認定されれば、シャンパンやスコッチのように
一つの独立したカテゴリーとして分類されて、
世界中の消費者から認識されやすくなるからなぁ。
まぁ、スコットランド側の意見もわからなくはないけど、
そんなこと言い出したら
アイルランドは樽にオーク材を使わなくてもいいし、
アメリカのモルトウイスキーの定義もスコットランドとは異なるし⋯
個人的にはそういった国ごとの定義の違いを楽しむのも
ウイスキーの魅力の一つだと思ってます。
「消費者にきっちりアナウンスさえして貰えれば、あとはコチラ(市場)が判断します!」
っていうのが私の意見ですかね。
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